最終更新日 2024年10月24日 by やまふじ農園
台風に備えて早めの海老芋の葉っぱ発送

急遽の発送準備
例年8月末に京都の「祇園いわさ起」さんへ海老芋の葉っぱを送っていますが、今年は特別な状況に直面しました。気象庁の発表によると、大型で強い台風10号が日本列島に接近しており、強風にあおられると海老芋の葉っぱはボロボロに破れてしまします。
この情報を受けて、いわさ起さんから緊急の電話連絡がありました。通常のスケジュールでは台風到着後になってしまう可能性があるため、葉っぱの品質を保つために早急な対応が必要となりました。
当初の計画では、連絡を受けてから翌日に葉っぱを摘み取り発送する予定でしたが、天候の急変リスクを考慮し、より安全を期すために当日午後から作業を開始することにしました。この決断により、新鮮な状態で葉っぱを届けられる可能性が高まりました。
1人前用の小さな葉っぱの需要

近年の飲食業界のトレンドとして、1人でお食事を楽しむお客様が増加しているそうです。いわさ起さんからは、この変化に対応するため、1人前に適した小さめの葉っぱの需要があるとの情報をいただきました。
海老芋の葉っぱは通常かなり大きく育つため、適当な小ささのものを見つけるのは困難でした。しかし、農園を歩き回る中で、先日ずいきを収穫した八ツ頭の畝に目をつけました。ここには、ちょうど良い大きさの若い葉っぱが多数生えており、1人用の料理に最適だと判断しました。
この発見により、大きな葉っぱと小さな葉っぱの両方を提供することができ、いわさ起さんの多様なニーズに応えることができました。
丁寧な下処理と発送
葉っぱの品質を最高の状態で保つため、摘み取りから発送まで細心の注意を払いました。
- 摘み取り:鋭利なハサミを使用し、葉っぱの根元からきれいに切り取りました。
- 洗浄:家にある井戸水を使用し、葉っぱの切り口から出る灰汁(あく)を丁寧に洗い流しました。
- 水切り:洗浄後は、余分な水分を軽く振り落としました。
- 梱包:清潔なビニール袋に、葉っぱが折れたり傷んだりしないよう丁寧に詰めました。
- 箱詰め:段ボール(海老芋用の出荷箱)に、ビニール袋に入れた葉っぱを慎重に配置しました。
- 発送:夕方、最寄りの郵便局へ持ち込み、ゆうパックで発送しました。翌日配達のため、新鮮な状態でいわさ起さんの元に届く予定です。
この一連の作業を迅速かつ丁寧に行うことで、台風の影響を受ける前に、最高品質の葉っぱをお届けすることができました。
日本料理における季節感の重要性
9月の料理と名月
いわさ起さんから伺った情報によると、9月になると、日本料理では「名月」をテーマにしたお料理が登場します。名月とは、秋の美しい月を愛でる行事で、これにちなんだ料理が作られます。この時期のお料理は、「芋名月」や「栗名月」と呼ばれ、その名の通り、里芋や栗といった秋の食材が使われます。また、「豆名月」とも呼ばれることがあり、枝豆なども取り入れられ、その季節を感じさせる料理に仕立てられます。
特に9月は、里芋の葉が料理の飾りとして非常に重宝されます。この葉は、料理を引き立てるだけでなく、秋の季節感を感じさせる重要な役割を果たします。例えば、8月のお盆の時期には、蓮の葉や葛の葉(秋の七草の一つ)も同様に料理にあしらわれますが、9月になると、お芋の葉はとても貴重な「掻敷(かきしき)」となるそうです。
こうして、お芋の葉はただの飾りではなく、料理全体の雰囲気を高め、季節を表現するための重要な要素となっているのです。
また、これらの料理を月見の宴に供することで、食事と自然鑑賞を融合させた日本独特の文化を体現しています。
日本料理において、葉っぱは単なる装飾以上の意味を持ちます。
- 掻敷(かきしき):料理の下に敷く葉っぱのことで、料理と器の間に置かれます。見た目の美しさだけでなく、料理の味や香りを引き立てる役割も果たします。
- 季節感の演出:9月はお芋の葉、8月のお盆には蓮の葉や葛の葉(秋の七草の一つ)を使用することで、その時季ならではの風情を演出します。
- 香りの付加:例えば、松葉や柚子の葉などは、その香りによって料理に深みを加えます。
- 食材との相性:葉っぱの選択は、主菜との相性も考慮されます。例えば、魚料理には笹の葉、肉料理には朴葉など、食材との調和が重視されます。
- 伝統と革新:古くから使われてきた葉っぱを現代的にアレンジすることで、伝統を守りつつも新しい表現を生み出すことができます。
日本料理と季節感の融合

いわさ起さんからいただいたお料理の写真(上記画像)は、9月の名月をテーマにした美しい盛り付けの一例です。日本料理において、葉っぱは単なる装飾以上の役割を果たし、料理の魅力を引き立てるとともに、季節感を感じさせる重要な要素となっています。
9月の日本料理では、名月にちなんだ「芋名月」や「栗名月」がテーマになることが多く、里芋や栗など秋の味覚がふんだんに取り入れられます。特に、里芋の葉は料理の「掻敷(かきしき)」として使用され、料理の美しさを引き立てるだけでなく、秋の訪れを感じさせる一役を担っています。
この写真には、食材や料理の色彩、配置、装飾が絶妙に調和し、まさに季節の風情を感じさせる一皿に仕上がっています。特に、料理の間に飾られた海老芋の葉っぱが、全体の雰囲気に秋らしい穏やかな風情を加えています。
海老芋の葉を使ったお料理の魅力
いわさ起さんから送られてきた写真を見た瞬間、その美しさに感動しました。料理に使用された海老芋の葉は、まさにこの時期にしか味わえない季節の一部としての役割を果たし、葉が料理の背後で控えめながらも確かな存在感を持っています。また、料理の各部に秋の色彩と風味が感じられ、自然との調和が見事に表現されています。